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株式会社 エレックス極東

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変圧器油中ガス分析

変圧器内部の異常を初期段階から察知することで、
重大事故を未然に防ぐことが可能になります。

設置後間もない変圧器であっても内部異常が発生することがあるため、
予防保全としての効果があります。

油中ガス分析とは?

変圧器内部で局部過熱や部分放電が発生すると、特有の分解ガスが発生し、大部分が絶縁油の中に溶解します。
この溶解ガスを分析する事によって内部異常の有無や状況を推測する事ができます。

変圧器内部異常の原因と種類および発生ガス

変圧器内部異常の原因と種類および発生ガス

変圧器内部の異常の種類とその特徴

変圧器内部の異常の種類とその特徴

当社のガス分析の特長

  • 1.ガラス注射器を使用して現地で採油した状態のまま分析を実施するため、より正確な値を検出します。
  • 2.試験データは過去3回分記載により、トレンド比較が可能!

油中ガス分析のガス判定基準

変圧器内部の異常を特徴付けるガスの判定基準です。
下記に、基づいて変圧器内部における異常現象原因を推定します。

出典:電気協同研究会(電気協同研究第65巻第1号による)

判定項目 可燃性ガス
TCG
エチレン
C2H4
TCG
増加率
アセチレン
C2H2
メタン
CH4
エタン
C2H6
水素
H2
一酸化炭素
CO
要注意Ⅰ 500以上 10以上 0.5以上 100以上 150以上 400以上 300以上
要注意Ⅱ 0.5以上
500以上かつ10以上
異常 5以上
700以上かつ100以上
100以上かつ70以上/月
判定項目 可燃性ガス
TCG
エチレン
C2H4
TCG
増加率
要注意Ⅰ 500以上 10以上
要注意Ⅱ
500以上かつ10以上
異常
700以上かつ100以上
100以上かつ70以上/月
判定項目 アセチレン
C2H2
メタン
CH4
エタン
C2H6
要注意Ⅰ 0.5以上 100以上 150以上
要注意Ⅱ 0.5以上
異常 5以上
判定項目 水素
H2
一酸化炭素
CO
要注意Ⅰ 400以上 300以上
要注意Ⅱ
異常

様相診断

油中ガス分析では、絶縁油に溶解している可燃性ガス成分CO(H2,CH4,C2H6,C2H4,C2H2)の濃度によって、要注意Ⅰレベル、要注意Ⅱレベル、異常レベルの判定を行いますが、各ガス成分を組み合わせる様相診断によって更に詳しく異常原因を診断することができます。

①ガスパターンによる様相診断

ガスパターンによる診断では、横軸に可燃性ガスを並べ、縦軸に各ガス成分の中で最大を1とした場合の比をプロットしてグラフを書き、内部不具合を診断します。

ガスパターンによる様相診断

②異常診断図による様相診断

異常診断図による診断では、各ガス成分の組成比(C24/C26,C22/C24,C22/C26)を組み合わせた診断図を用いて内部不具合を診断します。

異常診断図による様相診断

③等価過熱面積を用いた診断

変圧器事故の危険性が高い巻線部位の異常か、それ程高くない鉄心部位の異常かを判別する。(要注意Ⅱ以上の判定結果で2回以上の診断結果が必要です。)

等価過熱面積を用いた診断

④線形SVMによる内部不具合変圧器の判定

6種類のガス濃度(水素、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、一酸化炭素)を判別式に代入し、過熱、放電、過熱+微少放電、タップ切替器の絶縁油混入、内部不具合)の5つの状態を推定する。(2つ以上の式で負の値が算出された場合は、絶対値がより大きい値の式の現象が起きていると推定される。)

線形SVMによる内部不具合変圧器の判定