電気機器の更新
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定期的な保守点検が必要な電気機器ですが、様々なストレスや経年劣化などにより、機器の電気的性能の低下、使用する上での信頼性や安全性が維持できなくなるまでの期間(寿命)があります。機器の更新は、安全な電気の使用、寿命の限界まで使用した場合に起こりうる故障の修繕費用、故障に伴う停電などによる経済的損失を防ぐ目的もあります。機器の中には、事故が発生した際にお客様の電気設備の保護や、周辺地域への波及事故防止など重要な役割を持った機器もあります。機器の寿命を知ることは、更新時期を見極める手段として重要となります。
- ①初期故障期
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機器の製作後、最初に故障率が減少する期間を初期故障期といい、構成部品の不良、設計・製作時の不適合、使用環境の不適合などが故障となり現れます。
- ②偶発故障期
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初期故障期を経過すると故障率が時間的にほぼ一定な期間があり、これを偶発故障期といいます。機器の故障率が低く安定し、故障率が許容故障率より小さい期間と考えられます。
- ③摩耗故障期
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偶発故障期を経過すると、故障率が時間の経過とともに増大します。これを構成部品の磨耗故障期といいます。また、一定期間又は一定動作回数ごとに分解点検を施すオーバーホールなどの修繕は、劣化や性能を維持することにより磨耗期間を延ばすことが可能となります。更新は経済性や技術的な理由から修理により信頼度を一定のレベルに回復させることが困難な場合に実施します。
未然に事故を防止するため、
各機器の使用年数から早めの機器更新をおすすめします。