サーモラベルとは
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サーモラベルは、電気機器などの発熱管理に使用するシールで、温度によって色が変化するため目視で発熱状況を管理できます。受変電設備や分電盤では、ケーブルや端子の接続部の緩みにより電気抵抗値が上昇し温度が高くなる恐れがあります。端子接続部を温度管理することで、重大事故が発生する前に増し締めや部品を交換するといった対策に有効となります。また、温度計による常時温度管理していない電気機器は、最低限の措置としてサーモラベルによる温度異常管理が望まれます。
可逆性と不可逆性
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サーモラベルが加熱され設定温度まで上昇すると、示温エレメント部が変色します。変色後、自然に異常発熱が解消され貼付部の温度が低くなった場合、元の色に戻る製品を「可逆性サーモラベル」、元に戻らない製品を「不可逆性サーモラベル」として区分します。
- 可逆性サーモラベル
- 電気設備の温度管理を行う場合、可逆性サーモラベルを使用することはありません。点検員が監視できる環境で、運転をしている電気機器の温度状態を管理するのであれば使用できますが、異常発熱が発生する時間帯と、点検員が点検する時間帯が適合しなければ異常に気付くことができません。運転している電気機器の接触時の火傷防止など現在の機器温度を判別する用途に適しています。
- 不可逆性サーモラベル
- 電気機器の異常温度を履歴として管理したい場合に不可逆性サーモラベルを使用します。わずかな時間でも温度が高くなったという履歴を得ることが可能で、早期に異常検出が行え事故の予防に適しています。
電気機器が発熱し高温になると、
電気は流れにくく効率が下がり損傷する恐れがあります。
適切な温度管理で、未然に事故を防ぎましょう。